上級Ⅱ目次
冷却系統は外から見えにくく大半が文章問題で難しいです。いくつかエンジンを分解してみないと完全に理解は出来ないでしょう。写真を使い出来るだけ説明しますが試験では以下の3点を理解しましょう。
・2種類の冷却方式
・インペラ
・サーモスタット
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問61 船内機船の冷却水系統について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 冷却海水ポンプのインペラは、クランクシャフトの動力がVベルトで伝えられ回転している。 (2) 冷却海水の排出量が少ない場合や、警告灯が点灯した場合は、インペラの損傷が考えられる。 (3) 間接冷却式、直接冷却式を問わず、冷却海水経路には防食亜鉛が備わっている。 (4) 間接冷却式、直接冷却式を問わず、冷却海水経路にはサーモスタットが備わっている。 答え (4)・・間接冷却では冷却清水経路にある。 |
問61 冷却海水ポンプに用いられている合成ゴム製インペラの交換について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) インペラの交換は、乾燥による破損防止のため、キングストンバルブを開いた状態で行う。 (2) インペラが劣化するとエンジンのオーバーヒートの原因になるので、定期的に交換する。 (3) 冷却海水ポンプを開け、インペラの羽根に亀裂や欠けがあれば、まだ使えそうでも交換する。 (4) インペラの損傷により船外に排出される冷却海水量が少なくなった場合は、直ちに交換する。 答え (1) |
問61 間接冷却式のエンジンに使用するクーラントについて述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 時間の経過とともに効果が低下するので、定期的に全量交換する。 (2) 凍結防止効果があるので、冷却清水に適量混合して使用する。 (3) 防錆効果があるので、冷却清水に適量混合して使用する。 (4) 寒冷時は、温暖時より冷却清水への混合割合を低くする。 答え (4)・・割合は寒冷地では濃くする |
問61 間接冷却式ディーゼルエンジンにおける冷却水系統の点検について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) エンジンの始動前に、 海水フィルターにゴミや異物が詰まっていないことを確認する。 (2) エンジンの始動前に、 清水リザーブタンクの水位が上限と下限の間にあることを確認する。 (3) エンジンの始動後に、冷却水排水口を目視し、排出量が適正であることを確認する。 (4) エンジンの始動後に、冷却清水タンクのキャップを開けて冷却清水の状態を確認する。 答え (4)・・冷却清水は温度が100℃近くまで上がるので始動後にラジエーターキャップは開けてはいけない。止めて冷えてから開ける。 |
問61 間接冷却式エンジンの冷却水系統に設けられている、サーモスタットの役割として適切なものは、次のうちどれか。 (1) エンジンの温度に応じて、冷却清水と冷却海水との混合割合を制御する。 (2) 冷却清水の温度に応じて、冷却清水の熱交換器への流れを制御する。 (3) エンジンの温度に応じて、冷却海水の船外への排出量を制御する。 (4) 冷却清水の温度に応じて、冷却海水の船内取入れ量を制御する。 答え (2) |
問61 間接冷却式エンジンの冷却水系統に設けられているサーモスタットの役割として適切なものは、次のうちどれか。 (1) 船外から取り入れた海水で、エンジン内の冷却清水の温度を下げる。 (2) エンジンオイルの温度を感知し、エンジン内の冷却清水の流量を制御する。 (3) エンジン内の冷却清水の温度に応じて、冷却清水の流れを制御する。 (4) エンジン内を流れる冷却清水及び冷却海水を強制的に循環させる。 答え (3) |
問61 間接冷却式ディーゼルエンジンで、冷却水系統のサーモスタットが破損すると、エンジンの冷却に支障をきたす理由として最も適切なものは、次のうちどれか。 (1) 冷却海水ポンプの送水量が低下するため。 (2) 適温の冷却清水がエンジン内を循環しなくなるため。 (3) 冷却水温度計の示度と実際の冷却水温が一致しなくなるため。 (4) リザーブタンク内の冷却水量が減少するため。 答え (2) |
問61 直接冷却式エンジンの冷却水系統について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) サーモスタットは冷却海水の流れを制御し、エンジンの温度を一定に保つはたらきをする。 (2) 冷却水温度計が異常を示した場合の原因として、冷却水ポンプの故障やサーモスタットの破損が考えられる。 (3) エンジン内部の冷却水通路にある冷却海水は、エンジンが冷えているときはエンジン内部で循環せず、船外に排出される。 (4) エンジンから焦げ臭いにおいがした場合、冷却水系統の海水取入口や海水フィルターの詰まりが考えられる。 答え (3)・・循環が止まる訳ではない。 |