目次Ⅰ ←問8 問10→
難易度高めです。「船舶職員及び小型船舶操縦者法」という資格の法律です。テーマは「遵守事項7項目」。免許証の裏に印刷されています。大事なのは②④
※「船舶職員」とは大型船乗組員のこと。かつてボート免許は大型船舶の資格の一部でしたが2003年に分かれました。
<遵守事項7項目>
①酒酔い操縦の禁止
当たり前のようですがかつては違いました。大型船や遠洋漁業などでは長期間の船上生活です。なので飲酒に関しては法律で決めていませんでした。
②自己操縦 ←ここは重要です
以下3つの場合は有資格者が直接操縦しなければいけません。?と思うかもしれませんが続きを読む
大型船資格は「航海士」「機関士」「通信士」などの種類があり、何人かで役割分担して、船上生活しながら運航しています。また大型船の資格取得には現場での一定期間の修行が必要です。そのような経緯から(船長の船上指揮のもと)無資格者が操縦することが小型船舶でも認められています。ただし以下の3つの場合は例外だと決まっています。
水上オートバイは全ての水域で免許保有者が直接操縦しなければいけません。
港則法で決められた港のことで必ず海図に「港界」線が描かれてあります。この区域内は直接操縦してください。
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下図のような大型船の為の航路が全国で11個あり通称「本船航路」と言われます。この中や横断は直接操縦してください。詳しくは問25。
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③危険操縦禁止
危害を加えていなくてもしてはいけません。無理な高速航行、急旋回、ジグザグ運転など。
④救命胴衣の着用義務 ←ここは重要
・水上オートバイ
・12歳未満の子供
・一人乗りの漁ろう船
・暴露甲板
※船室内は着なくてよい
⑤発航前の検査
⑥適切な見張り
⑦海難時の人命救助
ここから練習問題
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項目別に絞った問題と混在した問題があります。
項目ごとの問題 |
問9 小型船舶に乗船する者に対して、ライフジャケットの着用が義務化されていないのは、次のうちどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
(1) 航行中の水上オートバイの後部座席に同乗するとき。 (2) 航行中の旅客船に乗船して、 その船室内にいるとき。 (3) 12歳未満の子供が航行中の小型船舶に乗船するとき。 (4) 航行中の小型漁船に一人で乗船して漁ろうをするとき。
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問9 小型船舶の船長の遵守事項について述べた次の文の( )の中に当てはまる適切な語句は、下のうちどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
「操縦する小型船舶が衝突したときやその小型船舶に差し迫った危険があるときは、( )に必要な手段を尽くさなければならない。」
(1) 通信の確保 (2) 人命の救助 (3) 船位の確認 (4) 船体の確保
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問9 小型船舶の船長の遵守事項として定められた、自ら小型船舶を操縦しなければならないときに当てはまらないものは、 次のうちどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
(1) 水上オートバイに乗船するとき。 (2) エンジンのない5トン未満の帆船に乗船するとき。 (3) 港則法に基づく港の区域を航行するとき。 (4) 海上交通安全法に基づく航路を航行するとき。
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問9 小型船舶の船長の遵守事項に定められた 「自己操縦」について述べた次の文の (ア) 及び (イ)の中に当てはまる適切な語句の組合せは、下のうちどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
「小型船舶の船長は、(ア)に基づく港の区域や(イ)に基づく航路を航行するときは、自ら船を操縦しなければならない。」
(1) (ア):港則法 (イ):海上交通安全法 (2) (ア):船舶安全法 (イ):海上衝突予防法 (3) (ア):港則法 (イ):海上衝突予防法 (4) (ア):船舶安全法 (イ):海上交通安全法
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混在した問題 |
問9 小型船舶の船長の遵守事項として誤っているものは、次のうちどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
(1) 飲酒や薬物の影響により正常に操縦できないおそれのある場合は、操縦してはならない。 (2) 水上オートバイに乗船する場合は、無資格者が操縦してはならない。 (3) 港則法に基づく港の区域を航行する場合は、有資格者が操縦しなければならない。 (4) 二人以上で水上オートバイに乗船して航行する場合は、操縦者だけがライフジャケットを着用しなければならない。
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問9 小型船舶の船長の遵守事項として誤っているものは、次のうちどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
(1) 付近に遊泳者がいる場合には、高速で遠ざからなければならない。 (2) 水上オートバイに乗船して航行する場合は、ライフジャケットを着用しなければならない。 (3) 海上交通安全法に基づく航路を航行する場合は、有資格者が操縦しなければならない。 (4) 飲酒などの影響により正常に操縦できないおそれのある状態の者に、操縦させてはならない。
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問9 小型船舶の船長の遵守事項について述べた次の (A)と(B) の正誤を判断し、下のうちから当てはまるものを選べ。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)
(A)小型船舶操縦者が、 遵守事項のうちの酒酔い操縦や危険操縦などの禁止された事項に違反し、違反行為の内容および回数が一定の基準に達した場合は、罰金が科せられる。
(B)遵守事項に違反し、違反点数が付された者には再教育講習についての通知があり、これを受講することにより違反点数が減点または処分が軽減される。
(1) (A)だけ正しい (2) (B)だけ正しい (3) ともに正しい (4) ともに誤っている
答え (2)・・(A)「罰金」ではなく「行政処分」。「反則金」はあるかもしれませんが「罰金」ではありません。罰金と反則金は違います。 |
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