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<航海計画作成の注意事項>
アンカー(錨・いかり)とシーアンカーの違い
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問54 ロングクルージングにおける出航前の心構えについて述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 出航当日だけでなく、出航の数日前から気象や海象の情報を収集しておく。 (2) 自船の巡航速力での燃料消費量とタンク容量を基にした航続距離を把握しておく。 (3) 出航時に特別な理由がなければ、自船の航海計画を海上保安庁に届け出る必要はない。 (4) 出航時に濃霧であっても、レーダーを装備していれば出航を中止する必要はない。 答え (4)・・濃霧の場合は出航を中止すべきです。(3)と迷うかもしれませんが全ての小型船舶が計画を提出すれば海上保安庁は大変です。そこまでする必要はありません。 |
問54 航海計画に関する注意事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 夜間の出入港を避け、日没前に帰港することを心掛ける。 (2) 自船の巡航速力と、巡航速力における燃料消費量を把握しておく。 (3) 運航者自身の操縦経験が不足している場合は、同乗者に年長者を加える。 (4) 航海中の気象、海象の急変に備えて、日程の変更など、計画に柔軟性を持たせる。 答え (3)・・「同乗者に年長者✖を加える。」年長者がダメなのではなく「年長者だから大丈夫だろう」という考えが✖。 |
問54 航海計画を立案する際の注意事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) できるだけ夜間航行を避けるように、ゆとりのある計画を立てる。 (2) 岬、灯台、構造物などの顕著な目標を通過する予定時刻を算出しておく。 (3) 全航程と自船の最高速度を基に所要時間を算出し、到着予定時刻を設定する。 (4) 航海中の気象や海象の急変に備えて、日程の変更など、計画に柔軟性を持たせる。 答え (3)・・「自船の最高速度✖を基に」。巡航速力です。 |
問54 航海計画を立案する際に、気象、海象の悪化などにより続航困難になった場合に備え、考慮しておくべき事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 以降の行動に影響が出ないよう、あらかじめ航程に余裕を持たせておく。 (2) 航行予定区域を管轄する地方気象台の予報官名を確認しておく。 (3) 予定進路の近辺にあるいくつかの施設を、緊急連絡先として選定しておく。 (4) 目的地までの経路の途中に、必ず避難港を選定しておく。 答え (2)・・「地方気象台の予報官名✖を確認しておく。」 |
問54 航海計画を立案する際に、考慮すべき避難港や避泊地の選定条件として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 荒天に伴う強い風や高い波、あるいはうねりが防げること。 (2) 入港しやすく、小型船舶が係留できる桟橋などの施設があること。 (3) 障害物や浅瀬が少なく、底質が良好で、危険な水域がないこと。 (4) シーアンカーが使用できる十分な水深と水域の広さがあること。 答え (4)「シーアンカー✖が使用できる」シーアンカーは荒天時、船首を風上に立てて風波をしのぐためのもので着底させずに使うものです。アンカーなら正解。 |
問54 航海計画を立案する際に、非常時の緊急連絡先として選定しておくべき予定コース近辺の沿岸施設はどれか。次の ① ~ ⑤ のうちから適切なものを下から選べ。 ① 地方海難審判所 ② マリーナ ③ 漁業協同組合 ④ 海上保安署 ⑤ 灯台 (1) 1,3 (2) 2.3.4 (3) 1.2.4.5 (4) すべて適切 答え (2) |
問54 航海計画を立案する際に、寄港地やその周辺の状況を調査する場合の確認事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 係留施設の有無、係留手続きや費用、係留方法 (2) 付近の住民が利用しているゴミ収集場所 (3) 入港時の進入コースや入港にあたっての注意事項 (4) 燃料、飲料水などの補給施設や緊急連絡先 答え (2)・・赤の他人が地元の収集所に無断でゴミを捨ててはいけません。 |
問54 航海計画を立案する際に考慮すべき寄港地の選定条件として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 出入港が安全かつ容易に行え、港内に危険な障害物がないこと。 (2) 岸壁が高く、外国船が常に出入りするような大規模の港であること。 (3) ビジター(来客用)桟橋など、一時利用が可能な係留設備があること。 (4) 敷地内又は付近に、ガソリンスタンドなどの給油施設があること。 答え (2)・・緊急時は別として大型船対象の港は避けるべきです。 |
<航行中の注意事項>
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問54 夜間航行を行う場合の注意事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 船内の照明はできる限り明るくして、室内や計器類を見やすくする。 (2) 見張りの補助として、音響測深機やレーダーなどの航海計器を活用する。 (3) 暗礁などの障害物が散在している可能性のある場所は、大きく避けて航行する。 (4) 海潮流に圧流されても乗揚げなどの危険を生じるおそれのない針路を選定する。 答え (1)・・「できる限り明るくして✖」。夜間、船内が明るいと外が見え難くなります。水面上だけでなく水面下も大事なので(2)の音響測深機も有効です。 |
問54 夜間航行時の注意事項について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 大型船の船尾方向を通過する場合は、昼間と違い引き波が確認しづらいので、十分離れて航行する。 (2) 航海灯だけでなく、装備しているすべての灯火を点灯し、できる限り明るくして他船から発見されやすくする。 (3) 無灯火の小型船舶が航行していたり、標識のない漁具が設置されていたりすることがあるので、昼間以上に厳重な見張りをする。 (4) 目視だけでなく、レーダーやGPSなどのあらゆる機器を使用して、他船の状況や船位の確認しながら航行する。 答え (2)・・「すべての灯火✖を点灯し」・・船の灯火は他船に自船の存在と進行方向を知らせるためにものなので余計な灯火は不適切です。 |
問54 夜間航行における注意事項について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) レーダーによる見張りに専念し、目視による直接の見張りはできるだけ短時間に留める。 (2) 自船の存在が正確に伝わるよう、法定灯火を表示し、船内の明かりが外に漏れないようにする。 (3) GPSやレーダーなどの航海計器は、操船の妨げにならない程度の明るさに調節する。 (4) 暗礁などの障害物が散在している場所は、できるだけ大きく避けて航行する。 答え (1)・・「レーダーによる見張りに専念し」が✖。 |
問54 夜間航行する場合の注意事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 航海計器の照明の明るさに注意し、見張りの妨げとならないようにする。 (2) 目視による見張りは視力に左右されるので、レーダー映像だけを信頼する。 (3) 他の船舶から法定灯火と誤認されないように、操舵室内の照明は消しておく。 (4) 周りの状況を判断しづらいので、避航動作は昼間以上に慎重に行う。 答え (2) |
問54 寄港地で停泊する場合の注意事項として適切なものは、次のうちどれか。 (1) 他船の動静、気象や海象の変化及び人の出入りなどに注意する。 (2) 船を無人にするときは、緊急時に備えてエンジンをかけたままにしておく。 (3) 他船と係留設備を共用する場合は、自船が解らんしやすいように他船のロープを結び直す。 (4) 岸壁に係留するときは、潮汐によって船が上下しないように係留ロープを一杯に張っておく。 答え (1) |
問54 寄港地における注意事項について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 桟橋に係留中は、周りの船の動静や来船者の出入りに注意しなければならない。 (2) 錨泊中は、水域の見張りよりも、気象や海象の変化に注意しなければならない。 (3) 岸壁に係留中は、潮汐に応じて係留ロープやフェンダーの調整を行わなければならない。 (4) 錨泊中は、アンカーロープの張り具合や船の振れ回り具合に注意しなければならない。 答え (2) |
問54 複数の乗船者とともに長距離を航行するときの注意事項について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 免許受有者が複数いれば、時間を決めて定期的に操縦を交代する。 (2) 夜間や視界不良時には、操縦者のほかに専従の見張り員を配置する。 (3) 通常はできるだけ操縦者が単独で見張りにあたり、法規を遵守して操縦する。 (4) 航海計画で定めた針路を保持するため、操縦者以外の者であっても定期的に船位を確認する。 答え (3) |
問54 長距離航行中の注意事項について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 各計器の示度、エンジン音及び振動の変化を常に監視し、エンジンルームを定期的に確認しなければならない。 (2) 夜間航行中、市街地の沖合を通過する場合は、他船の灯火と陸上の街灯を判別しにくい場合があることを考慮しなければならない。 (3) 他に操縦を交代できる者がいない場合は、できるだけ休憩をとらずに操縦しなければならない。 (4) 定期的に船位の確認を行い、コースラインからのずれを早めに修正しなければならない。 答え (3) |
<航海計器>
・AIS(船舶自動識別装置)
近年、小型船でも旅客船では搭載が義務付けられています。画面に表示された船舶(他船)の「船名・針路・速力・位置」がわかる。詳しくはメーカサイト。
・音響測深機(通称:魚群探知機)
・船底から超音波を発し反射を利用して水深を測定する
・(ある程度の)海底の起伏や底質も判定できる
・(ある程度の)魚群、魚の状況を判定できる
・(ある程度)航行中も使用できる
・後進や荒天で船底に流れた気泡により正確に測定できないことがある
しくみ 画面 周波数
レーダー
・回転するアンテナから水平方向(空中)に電波を発し反射波を測定することで他船や陸地などを画面に映し出す装置で濃霧や夜間に有用です。
・海岸線の表示は正確ではない
・対象までの距離が近いと2重反射した電波を捉えることがある
・波や雨雪なども映るので受信感度の調整をしながら使う
・他船のレーダー波により画面に不自然な模様が出ることがある
などなど色々とあやふやですが対象までの距離と方位は正確に測定できます。
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問54 AIS(船舶自動識別装置)で知ることができない相手船の情報は次のうちどれか。 (1 )船長名 (2) 船 位 (3) 針 路 (4) 船 速 答え (1)・・知る必要がない |
問54 魚群探知機(音響測深機)について述べた次の文のうち、適切なものはどれか。 (1) 自船の直下に超音波を発するため、航行中は使用できない。 (2) 海底の状態のうち、起伏は判別できないが底質は判別できる。 (3) 荒天などの影響で、振動子(送受波器)付近に気泡が入ると正確な測定ができない。 (4) 探知した魚群の魚種、魚の数あるいは魚の大きさを正確に判別できる。 答え (3) (1) ・・航行中は使用できない。✖(できる) (2) ・・起伏は判別できない✖(できる)が底質は判別できる。 (3) ・・振動子(送受波器)付近に気泡が入ると正確な測定ができない。(正解) (4) ・・魚の大きさを正確に✖(正確ではない)判別できる。 |
問54 音響測深機について述べた次の文のうち、適切でないものはどれか。 (1) 表示される映像から、底質や海底の起伏を推測することはできない。 (2) 水中カメラの映像のように、水中の状況を鮮明に映し出すことはできない。 (3) 超音波の周波数を変更することによって、探知範囲を変更することができる。 (4) 連続した水深の測定結果を海図と照合することで、大まかな船位を推測することができる。 答え (1)・・できますが、あくまで推測です。 |
問54 レーダースコープに表示される映像を判読する場合の注意事項として適切でないものは、次のうちどれか。 (1) 映像の大きさは、物標の大きさと物標までの距離に比例して表示される。 (2) 海岸線の映像は、海図に記載されている岸線のとおりには表示されないことが多い。 (3) レーダー電波の反射作用により、1つの物標の映像が2つ以上表示されることがある。 (4) 他船のレーダー電波と干渉し、画面の中心かららせん状の破線が表示されることがある。 答え (1)・・変な文章です。 |
<救命設備>
・高価なものだが(約100万)大事にしすぎて船倉に入れたりしない。
・大事にしすぎて自動離脱装置をペンキで塗ったりしない。
・大事にしすぎて開けてメンテナンスなどしない。
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問54 膨脹式救命いかだの取扱い上の注意事項として適切なものは、次のうちどれか。 (1) いかだは、風雨による劣化や船体の動揺による損傷を防ぐため、船倉に入れて固定しておく。 (2) いかだに付属する非常時の装備品一式は、劣化しないよういかだから出して保管しておく。 (3) 自動離脱装置は、錆びついて作動不良にならないように、防錆塗料で塗り固めておく。 (4) 緊急時にいかだを自動的に膨張させるロープ(自動索)は、一端を架台や船体に接続しておく。 答え (4)・・船とともに沈んだ際にその水圧で展開するので自動膨張させるには一旦は船とともに沈まないと展開しません。 |
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