Ⅲ目次 ←問39 問41→
航行前の船体全体の点検です。その中でも機関(えんじん)の点検が別に問42であります。
・ボットムプラグ
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「ドレンプラグ」という呼び名が一般的ですが試験では「ボットムプラグ」が使われます。これが原因のトラブルがあるのでボットムプラグ自体がない船もあります。
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スカッパー続きを読む
この構造を「デッキ排水」と言い海上で係留保管する船はデッキ排水の船でなければいけません。日本の小型ボートは概ねこのタイプですがアメリカなどでは少ないように思います。陸揚げしてトレーラーで家に運んで保管することが多いからです。
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ビルジ ビルジとは船底に溜まった水です。「デッキ排水」方式であってもどこかから浸みた水や結露などによって船底にビルジが溜まるものです。少量であれば問題ないのですが多量のビルジは船の浮力・復原力の減少、エンジンや電気系統の金属部分の腐食の原因となり船内の衛生にも悪影響です。そのためにボットムプラグやビルジポンプなどで定期的にビルジを船外に排出します。
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ハッチ
船内へ通じる開口部のフタのこと。航行前に閉まることを確認し航行中も閉めておきます。ハッチの破損や閉め忘れは荒天時など海水が大量に船内に侵入し沈没、転覆の原因となります。
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問39(ロープ)の一部に「船体の手入れ」が含まれますが内容は問40に近いのでここに記載します。
問39 小型船舶の上架後の手入れの方法として適切でないものは、次のうちどれか。
(1) 防食亜鉛の腐食部をけずり、上から塗装する。 (2) 水線部や船底に付着した海藻や貝殻を落とす。 (3) 船体にこびりついた塩分を清水で洗い落とす。 (4) 船体外板が破損している場合は修理する。
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問39 小型船舶の上架後の手入れの方法として適切でないものは、次のうちどれか。
(1) 船底や水線部に付着した海藻や貝殻を落とす。 (2) 防食亜鉛の腐食状況を調べ、必要に応じて交換する。 (3) ボットムプラグを開けて、ビルジを排出する。 (4) 船底外板を水で濡らし、乾かないうちに塗装する。
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問39 小型船舶の上架後の手入れの方法として適切でないものは、次のうちどれか。
(1) ハッチを開けて通風換気を行い、内部を乾燥させる。 (2) 燃料タンクは上架のたびに内部を塗装する。 (3) 防食亜鉛を点検し、必要に応じて交換する。 (4) ボットムプラグを抜き、ビルジを排出する。
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問39 防食亜鉛の取扱いについて述べた次の文のうち、適切なものはどれか。
(1) 定期検査を受ける前に取り外し、検査後、外したものを再び取り付けて使用する。 (2) 長期間使用してもできるだけ腐食しない位置に取り付けるようにする。 (3) 新しく取り替えたものには、グリースや防錆塗料を塗っておく。 (4) 日常的に点検し、必要に応じて新しいものと交換する。
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<出航前の点検>
問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航するには適切でないものはどれか。
(1) 信号紅炎の有効期限が切れていない。 (2) 消火器の使用期限が切れていない。 (3) エンジンルームが密閉してある。 (4) ハッチが閉じてある。
答え (3)・・機関室はハッチは閉めますが換気口などを設けて空気の出入りを遮断しないようにしてあります。なので密閉は×。 |
問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航するには適切ではないものはどれか。
(1) 動き回りそうな物が縛りつけてある。 (2) 信号紅炎の有効期限が切れていない。 (3) 救命浮環が船倉にしまってある。 (4) 船体に亀裂や傷がない。
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問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航するには適切でないものはどれか。
(1) デッキ上が整理されている。 (2) 重い荷物が低い位置に積んである。 (3) ハッチが閉じてある。 (4) スカッパーが閉じてある。
答え (4)・・通常スカッパーはデッキ上の水を排出するために航行中は開けておきます。 |
問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航するには適切でないものはどれか。
(1) 荷物が移動しないように固定してある。 (2) 消火器の使用期限が切れていない。 (3) 船底にビルジがたまっていない。 (4) 自己点火灯が船倉にしまってある。
答え (4)・・自己点火灯は救命浮環同様、取りやすい場所に設置。 |
問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航するには適切でないものはどれか。
(1) 係留ロープに傷やほつれがない。 (2) 重い荷物が低い位置に積んである。 (3) 燃料タンクの空気抜き口が閉じてある。 (4) ハッチが閉じてある。
答え (3)・・エアベントスクリュは開けておきます。 |
問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航しても支障がないものはどれか。
(1) 係留ロープが船首から垂れ下がっている。 (2) スカッパーが開いている。 (3) ボットムプラグが抜いてある。 (4) 重い荷物が高い位置に積んである。
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問40 出航前に点検した次の事項のうち、このまま出航しても支障がないものはどれか。
(1) スカッパーが閉じてある。 (2) 船底にビルジがたまっていない。 (3) 重い荷物が船の動揺に合わせて移動するように積んである。 (4) 救命浮環がすぐに取り出せないように格納してある。
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